光アルコーブと大きな軒下の平屋
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【コンセプト】
書画、インテリア雑貨などの製作を趣味とするご夫婦のためのアトリエのある平屋を計画。
思い入れのある実家の建て替えであるため、建材、庭、借景などの活用できるものは再利用する計画とした。
南側の既存の庭園、借景による眺めを最大限に生かし、尚且つ、温熱環境に配慮して、建築は道路平行とせず約20°振った”真北”を軸としている。
【アプローチ】
土留めを兼ねた景石は既存宅で利用していた沓脱石(くつぬぎいし)を再利用。
下屋根には樋を設けずにシャープで軽やかなデザインとした。
【雨落ち】
樋のない下屋根の雨を受ける雨落ち部分には、既存宅で使われていた瓦を再利用し川砂利を敷き詰めた排水計画とした。
【大きな軒下】
家の南側を覆うように1.4m程の奥行きのある下屋根を設け、夏の厳しい太陽光を遮り、冬の温かい太陽光を室内に取り入れる計画としている。
【玄関】
ゆったりとした玄関は来訪者を出迎えるギャラリーを兼ねている。
収納上部は額縁のようにフレーミングし、作品を展示できる空間とした。
【光アルコーブ】
壁を窪ませてできたアルコーブは作品を展示する空間とした。
建築が作品のノイズとならないよう、壁の入隅を塗りまわすことで線を消し、天井と壁が取り合わないように吹抜とした。
指数関数的に反り上がった天井の先には天窓を設けており、自然光が優しく作品を照らす。
【建具】
既存宅で使用していたステンドグラスをはめ込んだ建具。
2部屋の明暗の差によりステンドグラスが浮かび上がる。
【LDK】
南側は天井を張らずに構造現しとし、建物西側まで視線が抜けるように計画することで、面積以上の広がりが感じられる。
天井の高低差により階高が強調され、開放的なLDKが実現した。
【一体的利用】
LDK、タタミコーナー、寝室をワンルーム的に広く使えるように計画。
【寝室】
温熱環境を考慮し、南、庭園側に大開口を設け、西側は採風用の最小限の開口とした。
【アトリエ】
作品を作るための空間。明るくシンプルな作りとした。
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