土壁外断熱の家

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「住まいは夏を旨とすべし」


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吉田兼好の「徒然草」に「家の作りやうは、夏をむねとすべし。冬は、いかなるところにも住まる。暑き比わろき住居は、耐え難き事なり。」という有名な一節があります。
「冬の寒さは暖かいところに行けば良いが、夏は風通しの良い家にしないと我慢できない」という意味で昔の家はほとんどこの考え方を元に建築されていたのです。

私自身も今から数十年前、先代から教えられた通り、昔ながらの伝統工法で家を建てました。
しかし、まさに「夏は涼しいけど、冬は寒い」家です。

調湿性、蓄熱性のよい土壁を使ってさらに中二階の物置が空気層になっていて断熱材の代わりをしますから夏は過ごしやすいということです。
そして冬は重ね着で防寒をするというのが基本の考え方だったわけです。

 

土壁のメリット・デメリット

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●メリット

・調湿性が高い。(湿気をコントロールしてくれる)
・蓄熱性が良い(日中の暖かい温度を蓄える)
・脱臭効果(匂い、化学物質の吸着)
・癒し効果(肌に感じる清涼感、落ち着き)
・再生可能な資源であること

●デメリット

・断熱、気密性が悪い
・断熱をしないと暑い、寒い
・土の乾燥期間があるため工期がかかる

 

土壁の良さを活かし、欠点を克服する工法

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『土』本来の特性である「調湿性、蓄熱性、消臭性」などを活かしながら欠点である『断熱、気密性が悪い』を補ったのが土壁外断熱という工法です。
まず、土壁の外側に断熱材を張って通気層を設け、土または漆喰などで仕上げるもの。
この断熱材と外壁の間には空気が入る通気層が設けてあり断熱材により遮られた熱気は内部へ達することなく、屋根の頭頂部より外部へ排出する仕組みになっています。土壁に断熱材と通気工法を組み合わせることで土壁の欠点である断熱性と気密性を補い、そして土壁のメリットである蓄熱性と調湿性を利用し、冬暖かく夏涼しい住宅が実現できます。
伝統素材の土壁と現代の断熱材が融和した環境省エネの断熱工法です。

 

機械や設備に頼り過ぎず、自然とうまく付き合う工法

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室内を快適な環境で過ごしたい、これは誰しも望むことです。
しかし、快適さを追求するばかりにあらゆる機械や設備を駆使することは機械の故障や建物の複雑化、そしてコストが高くなることがあるので決してよい方法とは考えておりません。

自然にあるもの、先人からのさまざまな知恵を存分に活かした上で補えないところを新しい技術でカバーしていく。
そのような考え方から生まれたのが構造的にもシンプルな環境省エネ土壁外断熱工法です。
土壁外断熱工法においても効果を発揮するために重要なのが平面計画と換気計画です。
いかにして冬の太陽を室内に取り込み、夏の太陽を遮断するか、いかにして外気の温度差を利用して換気、温度調節、通風を図るかなど建物全体の計画をしっかりした上で吹き抜けや階段室などをうまく取り入れてやることが重要となります。
素朴な風合いや吸湿・蓄熱性を損なうことなく、断熱性も向上する。
つまり、機械換気に頼らなくても室内を適度な温熱・湿度環境に保つ事が出来る工法なのです。

 

職人技術が活きる

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現代では、『工期短縮』『コスト=人件費の削減』など合理性を追求するあまり土壁などの左官仕事が激減したのが実情です。
工業製品や企画製品のように手軽に製品として出来たものだけで家を作るのではなく、職人の手作業を見直す必要があると考えます。

『手間』=『コスト』ではなく『手間』=『心・安らぎ』を感じて頂ければと思います。
そして、環境の面を考慮すると土壁はその土地で材料が調達でき職人が作り、将来の解体時にも自然に帰る。
工業製品に比べ非常に環境負荷が少ない素材なのです。
職人の知恵による独特の仕上げや工法。私たちは「技術が必要な仕事」を増やし職人技術を継承するため、そして環境のためにも最適な工法だと考えています。

 

土壁外断熱の家 施工事例

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「家族が集う伝統素材の家」

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「住み継ぐ伝統工法の家」

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「山に佇む備前色の家」

 

土壁外断熱の家 お客様の声

   
「格子小屋組みの日本家屋」    

 

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